本の裏側を見ると、ISBNコード以外にも何やら数字が並んでいます。「C」から始まる4桁のコードは「分類記号(Cコード)」と呼ばれるもの。この本がどういった人を対象にした、どんな内容のものであるかを示しているのです。書店員さんや図書館の司書さんが本を並べる時に、どの棚に置くかを決める目安にも使われています。
4桁の数字のうち、最初の1桁目は「読者対象」を、2桁目は「発行形態」を示しています。3桁目と4桁目はそれぞれ「大分類」、「中分類」で、本の分野と内容を示します。それぞれ0~9の数字が使われ、数字ごとに意味があります。
例えば、読者対象を示す1桁目。「0」の場合は「一般」。幅広い方に向けた内容の本であることを示します。「3」は「専門」、「8」は「児童」向けを示します。
発行形態を示す2桁目が「0」の場合は「単行本」を示します。単行本というと、マンガ好きな方はコミックスのことかな?と思われるかもしれませんが、この場合は「全集などではなく、単独で出される本」のこと。コミックスは「9」です。ちなみに「1」は文庫、「2」は新書、「7」は絵本を示します。
3桁目の「大分類」と4桁目の「中分類」はセットで考えたほうが、分かりやすいでしょう。たとえば「21」なら「日本歴史」、「36」なら社会、「95」なら「日本文学 評論 随筆 その他」となります。
ということで、改めて分類記号を見てみましょう。「C8795」は児童向けの絵本で、内容は物語。「C0021」は、一般向けに書かれた単行本で、本の中身は日本の歴史。4桁の数字が、本の世界を歩く指標に見えてきませんか?
ちなみに「¥●●●●E」というコードは価格コード。その名の通り、本の価格を示しています。日本で本を流通させる場合、ISBNコード、分類記号、価格コードの三つが必要です。三つ合わせて「日本図書コード」。書店に並ぶには欠かせない「コード三兄弟」です。(つ)