田辺眞人さんがこの春、上梓された『神戸かいわい 歴史を歩く』を楽しく読んでいる。それにしても田辺先生は何でもよくご存じだ。歴史にとどまらず、文学、温泉、スポーツ…キーワードがつながるように話が展開していく。ああ、なるほど。そこにつながっているのかと理解できる。
田辺先生とお話をするとよく仰る言葉がある。「なんでやろ?」。
そして、調べようとされる。これが豊富な知識の源なのだと、いつも思う。そんな時の田辺先生の目は少年のようだ。なんでやろ?と疑問に思ったこと自体が大きな発見のように、目を丸くされている。どんな小さなことであっても、分からないことを知りたいと思う気持ちが表情から伝わってくる。
あたりまえと思わず、自ら考えてみる。本や資料を調べる。現地に行く。人に聞く。自分もそうあらねばと感じるものの、とてもそんな忍耐力はなく、すぐに検索サイトで調べる始末。資料は原典にあたるのが基本と、注意を受けそうだ。
そんな田辺先生の愛読書は百科事典とか。さもありなん!(G)