TOP

/

本作りブログ

/

本の花

本の花

2022-04-01

桜が咲き始めると、一気に春めいたような気がします。街角に目をやれば、色とりどりの花。鮮やかな色に、心も足取りも軽くなります。

ところで、本の中にも「花」があることはご存知でしょうか。この「花」、どんな本でも見られるわけではありません。上製本(いわゆるハードカバーの本)で見られるのです。本を綴じている側を「背」と言い、上製本では「背」の上と下に布が挟まっています。この布のことを「花布(花ぎれ)」と呼びます。本来は本を補強する役割がありましたが、現在では主に飾りとして利用されています。

花布は、あまり目立たない存在かもしれません。しかし、花布の色によって本の雰囲気が変わることも。まさに「一輪咲いても花は花」。花布を選ぶことは、悩ましくも楽しい作業です。(つ)

記事一覧へ